デザインリフォーム実例

File12 東京都 T邸 マンション

撮影/森安 照

家族構成/夫婦+子ども1人
専有面積/61.15㎡(18.49坪)
住居形態/マンション
住居購入年/2000年
初回リフォーム時築年数/築13年

  • 玄関・廊下
  • リビング・ダイニングルーム
  • ベッドルーム
  • 子供部屋
  • 洗濯室・洗面室・トイレ・浴室

61㎡のコンパクトな都心のマンションが夜景の似合う唯一無二の極上空間に

 海外赴任のため人に貸していた分譲マンション。帰国後、そのマンションをリフォームして暮らし始めようと依頼先を探したそうです。さまざまなリフォーム会社を見たそうですがピンとくるものがなく、「私たちがずっと居たい空間とは何だろうと考えました」。そんなとき、雑誌で見つけたのがコマチ家具の実例記事。コマチ家具のホームページを見てみると、ほかにも好きな感じの施工例がたくさんあり、「狭くても素敵に、と書いてあったので、お願いできるかもしれないと思いました」。コマチ家具にフルリフォームを依頼することに決め、いくつかのお宅見学をするたびに「こんなことができるところは、ほかにはない!」とご夫婦ともに納得。ところが、「見学させていただいたお宅の中でとても気に入ったお宅があって、同じ感じにしたいといいましたが、田野口さんにやめたほうがいいと言われて……」。コマチ家具のリフォームは、物件の広さや窓からの景色、住まい手のライフスタイルや家族構成など、さまざまな条件をふまえたうえで最良のデザインを考える提案型。「そのときはどうしてだろうと思いましたが、出来上がってみてすべての理由がわかりました。田野口さんにはこの完成形が見えていたんだな、と。おかげで大満足です」とKさん。コンパクトさが気にならない、極上の空間になりました。


 

玄関・廊下

一般的なマンションと同様シンプルなつくりだった玄関と、比較的広々とした廊下。もともとあった靴箱のかわりにアンティークのワードローブを置き、床・壁などの内装デザインや照明、そしてアンティークステンドグラスで、見違えるような空間にリフォームしました。


黒い玄関ドアのほかに、採光できる窓のある玄関。

 

玄関ドアは変えられませんが、たたきには大理石、壁には天然木の腰板と紙壁紙を張り、内装の質を高めることで空気が一変。さらに、窓に取り付けたアンティークステンドグラスの内窓によって、単なる明かりとりのサッシが見とれるアートのような窓に変身。

 

ドアの正面には、美しいマホガニー材のアンティークのワードローブを。靴やレジャーシートなど、玄関に収納したいものをしっかりおさめられます。

シンプルですが、幅にゆとりがある廊下。

ゆったりしたスペースを活かし、アンティークのキャビネットやピクチャーフレーム、ブラケット照明などで、ホールのような演出を。廊下の先にあるアンティークステンドグラス入りのリビングドアを開けると、素敵なリビング・ダイニングが広がります。

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リビング&ダイニング約19畳

約10畳というコンパクトな空間ですが、家具選びと配置の工夫によって、ダイニング、リビング、そしてご主人お気に入りのデスクコーナーまで作ることができました。窓の外には都心の景色が。夕暮れからの美しい夜景が映えるように、ウインドートリートメントはシンプルなパネルスクリーンで仕上げました。壁は、たそがれ時の窓からの景色からインスピレーションを受けたという、淡いブルーグレーの地にゴールドの模様のある輸入の紙壁紙をチョイス。上品でありながら都会の風景にも似合う空間に仕上がりました。


高台にあるマンションからは都会の景色が。空気が澄んだ日は富士山も見えるとか。

 

いくつもの家具がしつらえられたリビング・ダイニング。決して広くはありませんが、家族3人がゆったりくつろげます。すでにご主人の職場のかたが遊びに来て、楽しいひと時を過ごしていったとか。「ダイニングとリビングに一体感があるので、10人くらいが食事をしながらくつろいでいました。ソファの前に置いたネストテーブルは、来客のときに広げられて便利ですね」とご主人。

   

リビング・ダイニングの出入口付近。

リビング・ダイニングから出入りする隣室はベッドルーム。

   

ダイニングから見たベッドルーム。リビング・ダイニングの開放感を出すために、普段からドアを開けたままにできるようベッドルームを美しくしつらえました。寝室を「隠すもの」から「見せるもの」にすることで、まるでホテルのスイートルームのようです。

 

リビングドアをアンティークステンドグラス入りのドアに変え、家具と照明で素敵なコーナーをしつらえました。

   
 

リビングの窓辺のコーナーは、迫力のあるピクチャーフレームとコンソールテーブル、そしてブラケット照明で「見せる壁」に。対面の壁にはデスクやシフォニアなどの家具を並べているので、この壁はあえて間を開けてすっきりと。

 

リビング・ダイニングの大きな壁は、収納を考えながら家具を配置する、デザイナーの腕の見せ所。

 

リビングとダイニングの広い壁は家具やフレームで山を2つ作り、さりげなくコーナー分けを。パソコンのモニターでテレビを見るスタイルにしたことで、リビング側にはご主人お気に入りのデスクも置けました。ダイニングテーブルの背景には、ミラーがはめ込まれたシフォニアを配置して。ご主人や息子さんもくつろげるように、この部屋は男性にも好まれるしつらえにしました。

   

構造の梁が内側に出ているリビングのコーナー。

キッチンは、もともと独立性の高いキッチンでした。

   

キッチンは機能を優先し、作業場と割り切って目隠しを。カーテンの隙間からのぞく赤い壁紙は、イタリア製のビニールクロス。美しく仕上げたダイニングの雰囲気をそこねないよう、色でコーディネートして。

 

ご主人が気に入ってぜひ取り入れたかったという、マホガニー材のアンティークデスク。天板には革が張ってあるので、パソコン作業もしやすいのだとか。背の高いコーナーキャビネットを置いて、部屋の背景を引き締めて。

   
 

宝石を散りばめたような美しい夜景は、都会のマンションならではの贅沢なシーン。カーテンや壁紙の模様が、照明によってさらにドラマティックに浮き上がります。「ここでお酒を飲む時間は最高です。仕事のつきあいで飲んで帰ってきても、ここで“一人三次会”を楽しんでしまいます。特にウイスキーが似合いますね」とご主人。

 
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寝室7畳

K邸の見どころの1つは、このベッドルーム。2面に窓がある部屋でしたが、ベッドヘッドの部分をキャノピー風のカーテンにして、遮光と同時に部屋の見せ場となるようしつらえました。梁や柱が複雑に交差する空間で立体的なキャノピーをつくるために、型紙で模型をつくって編み出したデザインは、エレガントでありながら甘すぎない大人の雰囲気。もう一方の窓はレースカーテンを四重に重ねてチュチュのようにふんわりとしたバランスとレースカーテンで軽やかに。就寝時にはスクリーンカーテンで遮光できるようにしました。


2面開口で採光・通風にすぐれるものの、ベッドの置き場に苦慮した部屋。

 
   
   
 

隣地に高い建物がせまる窓をベッドヘッドのキャノピー風カーテンに。幾重にも重なる豊かなドレープは、ダイニングから見たときにも迫力があります。「海外のホテルなどでキャノピーの存在は知っていました。布で囲われている感じがして落ち着くし、ゴージャスですがラブリーではないので、王様気分ですね」とご主人。

 

壁紙は控えめで上品な輸入紙壁紙。キャノピーで重量感のあるファブリックを使っているので、もう一方の窓は軽やかにレースカーテンで仕上げました。アンティークドレッサーチェストのあるコーナーは、女性なら誰でも憧れてしまうロマンティックな雰囲気に。

 

梁と柱の凹凸があるコーナーで、どこから見ても美しいデザインであるために、いくつものパーツを組み合わせて作られたキャノピー風カーテン。「横を向いて寝てもドレープがきれいなんです。朝、目覚めた瞬間に美しいものを見ると、1日が幸せな気分で始まります」と奥様。

   
 

近くに高いビルがない開けた景色が広がる窓は、ふんわりとしたレースカーテンに。広さが中途半端だったウォークインクローゼットを普通のクローゼットに変えたぶん、収納を確保するために、ギローズ社のマホガニー材ワードローブを2竿置いて。

 
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KID’S ROOM 子ども部屋 5.3畳

息子さんの部屋は、男の子らしくシンプルでありながら、成長してからもずっと使える本物のアンティーク家具でコーディネート。限られたスペースの中に、ベッドとデスク、子どもにも使いやすい収納をしつらえました。


ガラスブロックや窓で採光たっぷりの明るい部屋。

 

窓回りは、ブルーのシェードですっきりと。クローゼットの扉を開き戸から引き戸にして、狭い部屋でも開閉しやすくしました。ベッドの下も収納にしています。

子ども部屋に置く家具もアンティーク。流行りすたりがないアンティーク家具なら、息子さんが成長して一生使うもよし、ご両親が使ってもよし。幼いころから木の家具に触れていれば、本物を見極める力もつきます。

 

勉強机もアンティークを。まだ小学生の息子さんですが、すでにデスクはお気に入りの様子。床はリラックス感を出すためとコスト調整を兼ねてカーペット敷きに。

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洗面所・トイレ

洗面室や浴室の奥にトイレがあるという、少し変わった間取りの水回り。家事も含めた日常生活がスムーズにできる動線や機能を確保しつつ、ほかの部屋とのつながりのある素敵なコーディネートを実現することが目標でした。内装や扉などで「見え方」を意識したデザインにし、隣接する部屋の収納スペースを半分にして、洗面室のユーティリティ収納としてプランニングしたことで「朝の家事タイムが短くなりました」とKさん。


手前に洗面台、その奥に洗濯機置き場、さらにその奥にトイレがあります。

 
 

トイレのドアを引き戸にして普段は開けたままにし、トイレの窓につけたアンティークステンドグラスが見える空間にしました。洗濯機置き場はカーテンで目隠しを。

   

マンションの一般的な洗面台がそなえつけられていました。

 

コマチ家具オリジナルデザインの洗面キャビネットを造作し、ガラスと天然石のモザイクを張った壁やアンティーク照明、ミラーで、ホテルのパウダールームのような空間に。

 

洗面キャビネットには、引き出して使えるアイロン台をプランニング。洗面台の背面には室内干しができるユーティリティ収納を設けたので、家事効率も抜群です。

浴室のドアの右側はトイレのドア。左側には小さな棚がありました。

隣室のクローゼットの奥行をつめて、洗面室に洗剤やハンガー、アイロンやアイロン台を置けるユーティリティ収納をつくりました。換気扇もつけたので雨の日には洗濯物を干すこともできます。

トイレには、窓と小さな手洗い器がありました。

 

白でまとめられたシンプルなトイレ。

   

手洗い器をとり、窓にはステンドグラスの内窓をつけました。照明や壁などで空間の質を高め、廊下から見えるシーンを美しくコーディネートしました。

 

アンティークウォールシェルフをつけ、照明も仕込んで雰囲気よく。白い腰壁をつけたことで、モダンな設備とも調和する空間に仕上げました。

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