デザインリフォーム実例09

撮影/森安 照

家族構成夫婦+子ども1人+愛犬1匹
延床面積66.84㎡(20.22坪)
住居形態マンション 2LDK
住居購入年2002年
初回リフォーム時築年数築5年
リフォーム部分玄関、リビング&ダイニング、洗面室、寝室
施工長瀬工務店G.C.

 1LDKの新築マンションに暮らしていたSさん夫妻。以前からコマチ家具を知っていたお二人は、少しずつ同店でアンティーク家具を揃えていました。マンションを買って数年後、お子さんの誕生によってもう1部屋必要になり、引っ越しも考えたそうです。しかし、立地の便利さが気に入っていたのと、引っ越しでお金をかけるなら、リフォームで1部屋増やし、インテリアを素敵にしたほうがいいと判断。コマチ家具にリフォームを依頼しました。もともと18畳と広かったLDや、無駄なスペースがあったウォークインクローゼットを上手にプラン変更し、素敵なLDとゆったりとした寝室を新たにつくることに成功。その4年後に玄関~廊下、洗面所のリフォームをし、住まい全体が上質なインテリアに。「食事も、インスタント食品だけでは、お腹はいっぱいになっても満たされた感じはしないでしょう。体をつくる“食”の大切さはわかりやすいけれど、住まいも同じ。毎日、心の内側から感じるものが違います。この空間になってからは、満たされた感じが持続しています」とご主人。大切なものの見極めができるようになり、お金の使い方やバランスも大事に考えるようになったとか。美しい空間から、美しい暮らしのヒントまで得たそうです。

天井裏のダクトなどの関係で、居室よりも天井が低いことが多いマンションの廊下。Sさんのお宅も、ほかの部屋より30cmも低くなっています。その廊下の壁を、大胆な柄と金色の壁紙でイメージチェンジ。玄関に入ったとき、複数の照明が同時に見えるようにプランニングし、一瞬で気分がかわる空間へと変身させました。

一般的な白いビニールクロス張りの壁の、シンプルな玄関と廊下。
もともとの建具やフローリングの色に合わせて壁紙をチョイス。2種類の壁紙を張り分ける見切りの位置を高めに設定することで、実際よりも天井を高く見せる効果があるそう。

もとは18畳もあったリビング・ダイニング。ゆったりしたウォークインクローゼットも隣接していました。リフォームでは、これらのスペースを寝室とリビング・ダイニングに分け、7畳の寝室を1部屋増やすことに成功。LDは以前よりコンパクトになったものの、家具の配置やコーディネートでそれまで以上に居心地のいい空間になりました。


以前は広い18畳のリビング・ダイニングでした。広い空間に対して家具のボリュームが足りず、コーディネートもむずかしかったといいます。
壁を作って2部屋に仕切り、向かって右側を寝室にしました。寝室の出入口のドアは家具の搬出入がしやすい開口幅を設けると、1枚ドアでは大きすぎてしまうため、親子ドアにしました。床をホワイトのフローリングにしたことで、オーク材のアンティーク家具がさらに映えました。
リビングスペースは間口1間半とコンパクトですが、窓から庭を眺めながらくつろげる、落ち着く空間になりました。
愛犬のロキシー。イングリッシュコッカースパニエルの男の子です。素敵なインテリアの中でおすましして、まるで洋書のワンシーンのよう。
中央が少し張り出したデザインのアンティークのオーク材ブックシェルフ。美しい細工も見事ですが、「この家具が入手できたことで、この部屋のインテリアが決まりました」とインテリアデザイナーの田野口淳子。その理由は……
ソファの対面に置いたブックシェルフには、テレビを収納しました。中央の張り出した部分にちょうど収まり、横からみるとテレビを上手に隠してくれます。サイズも部屋にぴったり。
ダイニングは、ミラーバックサイドボードを背景に照明やテーブルをコーディネート。ご主人も料理をし、ご家族そろって食べることが大好きだというSさん。友人や親戚を招いて食事を楽しめるように、テーブルは8人くらいまでゆったり座れる、アンティークのドローリーフテーブルにしました。

ダイニングから寝室を見て。寝室の出入口を斜めに配置することで、動線をよくすると同時に、LDから寝室が見えたときにも素敵なシーンになるようプランニングしています。普段はドアを開けたままにしているので、LDが広々感じられます。

以前、ダイニングスペースだった場所をリフォームで寝室にしました。対面型だったキッチンは壁でふさぎ、キッチンと寝室の間には壁一面のクローゼットを作りました。キングサイズのベッドと壁にかけたバックカーテンがダイナミックな寝室は、ダイニングから見たときも、ベッドまわりがフォーカルポイントになっています。

落ち着いたレッド系でカラーコーディネート。壁紙はウィリアム・モリスです。
チェストを置いたコーナースペース。リフォーム前はL字形にFIX窓がありましたが、リフォームで壁をつくり、窓はステンドグラスを入れた小窓に形を変えました。そうすることで、家具が置ける素敵なスペースになりました。
ベッドサイドのコーナーには、ベッド以外でも安らげるスペースを作って。
2部屋に仕切るために壁を設けたので、大きな家具の置き場所も増えました。アンティークのオーク材のたんすとチェストは、たっぷり収納ができるうえ、質感がよく見ていて美しいのがお気に入りだそう。
寝室からダイニングを見て。1日のスタートがこのシーンで始まる幸せ。


以前、ご夫婦の寝室として使っていた部屋をお嬢さんの部屋に。さわやかなイエローの壁は、インテリアデザイナーの田野口淳子と一緒にファロー&ボールのペイントから色を選び、既存のクロスにご夫婦がDIYで塗装した愛情たっぷりの力作。インテリアデザイナーがコーディネートの仕上げをし、かわいい子ども部屋になりました。

アンティークのベッドやデスク、ホールローブ、それにピアノまでゆったりと置けた6畳の子ども部屋。
アンティークのホールローブは、「お嫁に行くときに持っていってもらいたい」という願いを込めて、おばあちゃまがプレゼントしてくれた大切な家具。今はおもちゃなどを収納しています。


リビングや寝室をリフォームした4年後、2回目のリフォームのきっかけとなったのが、洗面室の床の修繕でした。愛犬が、やわらかいクッションフロアの床をひっかいてしまっていたのです。その機会に、水まわりと玄関・廊下をコマチ家具に依頼して素敵にリフォーム。水まわりは手持ちのガラスキャビネットも活かした、おしゃれな空間になりました。

洗面台は変えず、床・壁・照明を変えただけで、こんなにおしゃれな空間に。床は愛犬の爪がひっかからない塩ビタイル張りにしました。白いガラスキャビネットは、以前リビングに置いていた家具。モノトーンでコーディネートした洗面室にぴったりでした。奥様がとくに気に入っているコーディネートです。
マンションによくあるシンプルな洗面室。洗濯機が丸見えで、生活感が気になりました。
内装を変えたことで洗濯機がより浮いてしまうので、目隠しのドレープカーテンを取り付けました。
 
カーテンは開閉が簡単なので、家事のしやすさと空間の美しさを両立できるすぐれものです。
トイレも一般的なシンプルなトイレでした。
トイレの衛生機器はそのままに、内装と照明、インテリア小物でブラッシュアップ。無表情なウォールキャビネットをアンティークに替え、狭くても素敵なインテリアが可能だという、お手本のような空間になりました。